2013年1月20日日曜日

手前味噌ワークショップ@愛知(準備編)

「初めての味噌づくり」出張    講座、承ります。


と言ったかどうか、もう覚えていませんが
                  
大好きな醗酵の世界をシェアしよう
ワクワクの輪を広げよう

内輪で醗酵フード&ドリンクの仕込み会(&もちろん食べるところまで)を
ちょいちょいと楽しんでました。
2012年末くらいから「私にも教えて~」と声がかかるようになって
少し輪を広げて、自宅でこじんまりと手前味噌講座をやっておりました。

すると、楽しいことに超高感度のアンテナをもつ友人から
熱~いラブコールが入りまして
なんと出張講座@愛知!が決まりました。

この「手前味噌ワークショップ@愛知」は
その前後に私と微生物たちが経験した感動巨編。
いえ、ただの備忘録。

まとまりなく長いです。
読むならお暇なときにどうぞ。


***
講座開催が決まってから実施まで約3週間。

話の展開は早いのが好き♪
やらないで後悔するより、やって後悔しないタイプです♪
実行あるのみ、実践ジャー。さぁ、いざ愛知へ。


おっと、その前にすることあるだろう!

材料調達!

味噌の原料は、麹、大豆、塩。
とてもシンプルです。

その分、材料や配合が味にダイレクトに反影します。
究極、作り手の愛が入っていれば、なんでも美味しいと思うんだけどね。
自分の手で混ぜ、自分の家で育てた常在細菌入りは、
どんな高級スーパーで買う食材よりも自分のカラダにベストマッチ。
だって、自分の分身だもの。
滅菌、抗菌なんてナンセンス。
だって私たちは自分の細胞の数(60兆個と言われてる)より多い
100兆個の微生物とともに生きてるんだもの。
私たちのカラダは微生物パラダイス。私は私であって私でない。
地球の上に私たちが生きているように、
私たちのカラダ中にもた〜くさんの微生物たちが生きている。


愛知といえば味噌煮込みうどんに味噌おでん…
あの濃ゆ~い茶色の味噌=豆味噌文化圏です。

今回は、愛知での開催ということで
半分以上の人が豆味噌(赤味噌)を希望。
関東で一般的に流通しているのは、主に米味噌、米麦ミックス合わせ味噌。

味噌は今もって地域性が根強いものです。
スーパーに並ぶ味噌のラインナップは地方によって違います。
愛知のコンビニおでんには赤味噌がサービスでつくそうです。
知らんかった~。

ちなみに、味噌の分類方法はいろいろあります。
味、色、麹の量、塩分量、地域、蔵etc
例えば〈米味噌、麦味噌、豆味噌〉といえば、麹の種類の違い。
米麹を使えば米味噌、麦麹を使えば麦味噌、豆麹を使えば豆味噌です。

味噌の分類はこちら=> 全国みそマップ
 

よく利用する麹屋さんでは豆味噌用の麹って見かけたことない。
ましてや、自分で仕込んだことなんてない・・・(-_-;)

でも、せっかく希望してくれたからには応えたい。
やらなきゃ女が廃るでしょー。
調べりゃなんとかなりまする。
臨機応変な対応も得意とするところです。

配合比率を決めたところで、早速、材料の発注をば。

まずは、豆味噌を扱っている麹屋さんを探そう。
関東ではあまり見かけない豆麹も、東海地方の麹屋さんでは当たり前。
愛知県、静岡県、岐阜県あたりにはあるのね。

ところが・・・
世間は味噌仕込みの最盛期。
一般的に「寒仕込み」といいまして、味噌は寒い時期に仕込みます。
ちょうど12月に新物の大豆が出回ることもあり、麹屋さんは
出荷のピークを迎えていました。
しかも年末年始の長期休業間近とあって、
急な大量出荷はできません、と断られること数件。
開催の危機か!?と思いましたが、ようやく対応してくれる麹屋さんを
静岡県に発見しまして、麹の注文はなんとか間に合いました。


続いて、大豆。
在来種/固定種を選びたい。
在来種を説明するためには、まず「F1」という種のことを
説明しなければいけません。

種メーカーは、大量消費を前提にした種を農薬、化学肥料と合わせて売っています。
それは、味よりも、長期に渡ってたくさん収穫でき、輸送に適すること
(例えば、JA規格の箱に合うようにまっすぐなことだったり、
長時間の輸送に耐えられるように皮が硬いことだったりします)等が優先されます。
一方で、それらの植物は、種を自家採種しても、翌年は同じ割合で
同じ実をつけることができない品種でもあります。

種メーカーは、農家さんが毎年種を買ってくれないと儲からないから、
自家採種に適した種を積極的にはつくらないのです。
そのような特徴をもつ種を生物学用語で「F1」といいます。

先に挙げた「在来種」や「固定種」は、何世代も自家採種によって
受け継がれてきたことで、その土地に合った品種です。
味はよいのですが、流通に適さなかったり、収穫期が短かったり
(必然的に収穫量が少ない)等の理由で、
市場で売れないため、徐々に作られなくなってしまいました。
今では、一部の農家さんが自家消費用に作り続けるのみとなっています。
地方によっては絶滅してしまったものもありますが、
郷土料理には欠かせないものとして受け継がれているものもあります。
京野菜(聖護院かぶ、賀茂なす、万願寺とうがらし、壬生菜等)や
山形のだだ茶豆等の名前を、聞いたことのある方もいると思います。
ブランド化することで生存確保している例です。
本来は、各地方にこういった品種があるものなのです。

詳しくは「タネが危ない」をご参照あれ。


在来種の話が長くなりましたが…もとい、
自宅で味噌の仕込み会をやるときは、
神奈川県内の在来種「津久井在来」という豆を使っています。
なぜなら、在来種を作っている農家さんを応援したいから。
そして、知らないうちにF1ばかりを食べている私たちに
在来種ってのがあるんだよ、おいしいよ、ということを伝えたいから。

そんな熱意で、愛知の在来種を調べました。
愛知在住の友人に尋ねたり、農家さんに問い合せたり…
すると、東海地方の在来種に「矢作大豆」という種がありました!

愛知と言えば、八丁味噌!
豆味噌の中でも特に熟成期間が長い味噌です。
徳川時代、八丁味噌は矢作大豆で作られていたそうです。
が、しかーし、現在は味噌蔵の契約農家さんおよび一部自家消費用に
作られている程度で、市場には出回っていませんでした。
友人にも協力してもらったのですが、結局、入手できず・・
今回は私にとってはお馴染みの津久井在来を神奈川から送ることにしました。
津久井在来なら味は間違いないですからね。
茹でたてをそのまま食べてもおいしいです。
ふっくらやわらか、甘味があって
子供たちが味見すると争奪戦になりますw


そして、最後に塩です。
 
塩はいのちの起源である海に由来するものです。
私たちの祖先は、海から陸へ生活空間を広げたとき
体内に海を閉じ込めて陸上に上がってきました。
太古の海の成分が私たちのカラダに含まれています。

塩はできる工程によって味わいがずいぶん異なります。
商品パッケージの裏に製造方法が書かれてるので
ぜひ味比べして自分の舌に聞いてほしい。

岩塩/湖塩というのは、
地形の隆起によって太古の海が陸上に押し上げられ
長い年月をかけて結晶したと言われています。
それを採掘したものです。
化石化する過程で大切な微量元素の大部分が失われています。

化学塩(精製塩)というのは、
イオン交換膜で不純物を除き、真空蒸発缶で結晶化したものです。
99.5%以上がNaCl(塩化ナトリウム)です。

余談ですが、私が料理するときは塩気をしっかりきかせます。
味付けのことを塩梅っていうくらいだから、塩気がおいしさの決め手。
近年、高血圧の原因といわれ、減塩の風潮もあるけれど
高血圧の原因はミネラルバランスの崩れた「塩」だと思うから。

更に気になる人はこちら=>塩のうんちく 


と、いうことで、ようやく材料が揃ったのでした。(つづく)

左は米麹、右は豆麹

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